目白からの便り

トマトちゃんにだいへんしん 言葉がもつ可能性

今週、理事をしている長野県松本市にある幼稚園の運動会が行われた。普段は東京に居るので、伺うことができないのだが、その案内の中には運動会で催されるさまざまな演目や競技名が書かれてあった。

1.みんなではじめよう(全員)
2.はしるのだいすき(年中・年少)
3.おそらにぽ~ん(全園児)
4.たのしい、うみのおともだち(満三歳児)
5.ちょうせんだ! エルマーととも(年少)
6.トマトちゃんにだいへんしん(年少)
7.元気、バンバン(年中)
8.リレー きもちをつないで(年長)

どのプログラムのネーミングも興味をそそるだけではなく、どのような競技なのか、また演目なのか、 語感からくる楽しさから自然と読み手のモチベーションも高まる。おそらく主人公になる園児の気持ちも 最高潮に達しているのではと推測できる。会社で行う会議もこんな議題が並べば、楽しく出席できるのかと感じる。先生たちも競技や演目のネーミングには園児の目線で、相当苦心され、考え抜かれた表現や言葉を選ばれているのだろう。私たちが何気なく使っている言葉。どのような言葉を使えば、相手に元気や励ましや、勇気を与えることができるのか、伝える内容は同じでも伝え方や伝える言葉の選び方によって、相手が受け取る印象は大きく変わるのだと自分自身を振り返る。

情報伝達は正しく、客観的な視点で伝えなければならないことが大前提でもあるが、組織というコミュニティの中で情報を伝えるということは単なる情報だけではなく、そこに何か期待や愛情や温かみを持った感情を添えていくことが必要なのかということを再認識させられた運動会のプログラムだった。

1.うりあげあっぷっぷ だいさくせん!
2.むだはないか みんなではっけんしよう!

などという表題の会議があったら少しは会議が楽しく、出席者の気持ちも前向きになるかもしれない。来週は、相手の視点に立って言葉を選んでいくことに関心を持つ一週間でありたいと願う。それにしても、園児が、どんな風にトマトちゃん大変身するのか、妄想が膨らむ。

今日一日が良い一日となりますように、悲しみと困難、不安に向き合っている方に希望がありますように。良い週末をお過ごしください。新しく始まる一週間が皆様にとって豊かな一週間でありますように。

2022年9月30日  竹内上人

 

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